工法の特長

1. 高いせん断補強効率

定着体がファインセラミック製であるため、コンクリート表面付近にせん断補強鉄筋の定着部を配置でき、既存のRC構造物において高いせん断補強効果が期待できます。

セラミックキャップバー(CCb)工法で補強した部材のせん断耐力は下式で求まります。

Vd=Vcd+Vsd+Vccbd

ここに、   Vd:
Vcd:
せん断耐力
せん断耐力のコンクリート負担分
 Vsd:
せん断耐力の既存せん断補強鋼材負担分
Vccbd:
せん断耐力のCCb負担分

セラミックキャップバー(CCb)負担分については、セラミックキャップバー(CCb)を通常のスターラップとみなして算出したせん断耐力に有効率βawを乗じて算出します。

Vccbd=βaw・(Aw・fwyd/s)z/γb

有効率βawは、先端側が5D(D:鉄筋径)の定着長で、後端側は定着体単体で鉄筋の規格降伏荷重を定着できることが確かめられていることから、斜めひび割れを横切るせん断補強鉄筋の効果を考慮し下式で求めることができます。

βaw=1-1/2(ly/(d-d´))  
ここに、    ly:
d-d´=
定着長(=5D)
軸方向鉄筋の間隔


例えばD19の場合、部材厚400mmで約0.8、600mmで約0.9、1,000mmで約0.95となり、従来工法と比べて高い補強効率を期待できます。

また、背面側の鉄筋に干渉するなどの事由によりセラミックキャップバー(CCb)の先端位置を主鉄筋の図心位置より手前に設置する場合は、別途定められた方法で補強効果を照査します。

2. 高い耐久性

コンクリート表面に最も近い補強材の定着部に、耐食性に優れたファインセラミック製の定着体を用いることで、補強後の高い耐久性を実現します。

  • セラミック自身は、高い耐久性を有しています。下水道施設などの硫酸による腐食性環境下や、沿岸構造物などの塩害腐食環境下でも、腐食の心配がありません。
  • 下向き施工はもちろん、横向き施工、上向き施工でも、水路となり得る異物やホースを削孔内に残さないことからも、耐久性は確実です。
  • コアドリル、グラウト貯留槽の固定において、アンカーを使用しない吸盤による施工が可能で、既設コンクリートを傷めません。
  • かぶり部をセラミック定着体でカバーするため、鋼製定着体を既設コンクリートのかぶり部に配置する従来工法に比べ、腐食による耐久性低下の恐れがありません。

3. 高い施工性と品質

グラウト貯留槽を用いた施工法では、グラウトで満たされた孔内にセラミックキャップバーを挿入するため、注入ホース等を必要とせずセラミックキャップバーと孔壁間に無収縮グラウト材を迅速かつ確実に充填することができます。

  • セラミックキャップバー(CCb)補強鉄筋は、現場において構造物の厚さ、状況を確認後に長さを決定し加工・組立てします。事前に工場で加工する必要がありませんし、工場と現場間の運搬の時間・費用が必要ありません。また、ハンチ部への施工などでセラミックキャップバー(CCb)の長さを変更する必要が生じた場合にも、迅速・確実に対応できます。
  • 施工の向きに応じて汎用的な高流動グラウトあるいは同じグラウトをベースにした可塑性グラウトを使用し、施工にも工夫を加えることで、安定した品質・強度を確保できます。
  • セラミックキャップバー(CCb)現地組み立て状況

4. 狭隘な空間でも施工が可能

使用機材は、レッグハンマードリルやコアドリル等のコンパクトな機材のみで狭隘な空間や複雑な部位においても、大型機材を用いずに、容易に施工できます。
セラミックキャップバー(CCb)の長さより作業スペースが狭くて一本物での挿入が出来ない場合についても、複数本の補強鉄筋を機械式継手で接合し順次挿入することにより容易に施工することが出来ます。

 

5. 既設構造物の状況に応じたタイプの選択

地中梁や構造物の隅角部など配筋が密で標準型での施工が困難な部材に対して、両端を先端型定着体としたセラミックキャップバー(CCb)を適用できます。また、水門の門柱などで両側からの施工が可能な場合には、両端を後端型定着体とすることもできます。

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